ALINCO DJ-X81とDJ-X7での短波放送受信について

先日、ApexRadioの長中短波用受信アンテナ「303WA-2」とALINCOのマルチモードハンディ広帯域受信機「DJ-X11」の組み合わせでは短波放送がかなり受信出来るが、ALINCOのハンディ広帯域受信機「DJ-X81」ではあまり受信出来ない記事を書きました。その後の調査をしたところ、その原因がわかりました。

まず、「DJ-X81」の取扱説明書を読むと、アンテナ関係の記述では「イヤホンアンテナ/外部アンテナの切り替え」という項目がありますが、これについては外部アンテナを使う設定になっており、問題ありません。しかしアンテナとは関係なさそうな「リモコン設定」という項目を見ると、「イヤホンアンテナ、SMAアンテナの切り替え」だけでなく、「AMラジオバーアンテナの切り替え」、「短波放送バーアンテナの切り替え」という項目があります。あれ? そんな設定は取扱説明書に書いてないぞ? と思い、調べてみると、なんと取扱説明書の別紙にて「エキスパート・モード」という設定モードがあることがわかりました。

ALINCO公式Webサイト
DJ-X81 エキスパート・モードについて

http://www.alinco.co.jp/img/manual/manualP20130515001.pdf

引用記事

VFOモードでFUNCキーを長押ししてキーロック状態にして、そのまま引き続きFUNCキーを6回押すとエキスパート・モードとなり、セットモードのサブメニューに説明書には書かれていない項目が追加されます。以下、その機能についてご説明します。

③メインメニュー[Rx]受信設定:

・AbAr [ON]/OFF OFFは内蔵AM放送受信用バーアンテナを使わない
・SbAr [ON]/OFF OFFは内蔵短波放送受信用バーアンテナを使わない

※これらはOFFにすることで得られるメリットは事実上、ありません。常にONにしておいてください。この項目は、主に弊社のサービスセンターでの、メンテナンス用途のために残しています。

まさか「エキスパート・モード」と言う名の隠し機能があるとは思いませんでした。どうやらこの設定のために受信感度の良いベランダに出した「303WA-2」が使われず、受信感度が悪い室内にある「内蔵短波放送受信用バーアンテナ」が使われて、短波放送の受信が上手くいっていないようです。

念のため、3月22日の日中に、ハンディ広帯域受信機「DJ-X81」などの製造メーカーであるALINCOに電話を掛けて、内蔵バーアンテナの仕様について確認したところ、ハンディ広帯域受信機「DJ-X81」、カードサイズハンディ広帯域受信機「DJ-X7」はAM放送受信用バーアンテナ、短波放送受信用バーアンテナを内蔵しており、通常はこれがONになっているので、外部アンテナを使ってAM放送や短波放送を受信する場合は、これをOFFにする必要があるとのことでした。一方、マルチモードハンディ広帯域受信機「DJ-X11」はAM放送受信用バーアンテナは内蔵しているが、短波放送受信用バーアンテナは内蔵していないとのことでした。

そこで、「DJ-X81」に「303WA-2」を接続し、「エキスパート・モード」で「内蔵短波放送受信用バーアンテナ」をOFFにして短波放送の周波数帯をスキャンしたところ、良好な短波放送の受信が出来るようになりました! 同様に「DJ-X7」でも「303WA-2」を接続し、取扱説明書を見ながら「内蔵短波放送受信用バーアンテナ」をOFFにして、短波放送の周波数帯をスキャンしたところ、こちらも良好な短波放送の受信が出来るようになりました! コンパクトなカードサイズハンディ広帯域受信機とは思えないくらい素晴らしい受信感度です!

なお、「DJ-X81」と「DJ-X7」の「内蔵短波放送受信用バーアンテナ」をONにした場合でも、室内ではなくベランダなどの屋外に出れば、そこそこ短波放送が受信出来ることもわかりました。「DJ-X81」と「DJ-X7」は、外部アンテナがなくても「内蔵短波放送受信用バーアンテナ」だけで短波放送が受信出来るという意味ではなかなか優れた受信機だと言えます。

<結論>
短波放送が上手く受信出来ない原因は「SSB」モードに対応しているかどうかではありませんでした。原因は利用するアンテナの設定で、「内蔵短波放送受信用バーアンテナ」をOFFにして受信感度の良い外部アンテナを利用することによって、短波放送を幅広く受信することが出来ます。

短波放送の受信にはSSB対応の受信機が必要!

最近、ALINCOのマルチモードハンディ広帯域受信機「DJ-X11」とApexRadioの長中短波用受信アンテナ「303WA-2」を使って短波放送の受信を楽しんでおります。時々、受信機をALINCOのハンディ広帯域受信機「DJ-X81」に替えて短波放送の受信をするのですが、「DJ-X81」では受信出来る短波放送が極端に少ないことに気付きました。最初はALINCOのハンディ広帯域受信機のハイエンド機「DJ-X11」とミドルレンジ機「DJ-X81」の性能の違いかと思っていたのですが、あまりにも受信出来る短波放送が違いすぎるのでちょっと調べてみると、気がかりな記事が見つかりました。

ラジオNIKKEI 開局60周年特設サイト
http://www.radionikkei.jp/60th/date/20140908/

引用記事

1970年代になると、中波や短波で放送をしたいと考える国が世界中でたくさんでてきました。そのためには、限られた周波数を有効利用する必要があります。つまり、ゆずりあい=詰めあって「イス」を多く作りましょう、というものです。

中波では、それまで10kHzごとにイスを並べていたのを9kHzごとにちょっと狭くして、少しでも多くの局が放送できるようにしました。

また短波では、SSBという従来の半分の周波数帯域で放送する新たな別の方式にすることで対応しましょうと、1979(昭和54)年秋に世界無線主管庁会議(WARK)で確認され、8年後(1987年)に開催された同じ会議で、それを2015年までに全面移行しましょうと提議されました。

中波の場合は、狭くするだけで放送方式は変わらないので特段の問題にはなりませんでしたが(夜間に混信が増えやすくなったというのはあるにしても)、短波の場合は実は大問題だったのです。それは、SSBというのは従来とは異なる別の放送方式だったためです。アマチュア無線などでは使われてきましたが、これを放送にも使おうということになりました。

このSSBはいわゆる普通のラジオではちゃんとした音にならず、それに対応したラジオが新たに必要になるのです(つまりは買い替え。SSB対応機は除く)。ただ、世界的な会議で決まったのですから、それに従わざるをえません。もちろん送信機側の対応も必要です。当社ではこれを通称「2015年問題」と呼んでいました。

どうやら最近の短波放送は単にAMに対応しているだけではなく、SSBにも対応していないと受信出来ないようです。そう言えば、「DJ-X11」はAM、FM、WFM、SSB、CWに対応しておりますが、「DJ-X81」はAM、FM、WFMにしか対応しておりません。そのため、「DJ-X81」では短波放送の受信が極端に少なくなっている可能性があります。

短波放送の受信にはSSBに対応した受信機が必要です!

受信機を購入する時には注意しましょう。

とは言え、不思議なことに、「DJ-X11」で電波形式をオートモードにして短波放送を受信中、画面に表示されている電波形式は「AM」で、手動で電波形式を「LSB」や「USB」の「SSB」に変更すると、放送が聞こえなくなります。理由はこれから調べてみようと思います。

<代表の独り言>
DJ-X81」は短波放送の受信以外では良い受信機だと思います。

マルチモードハンディ広帯域受信機 ALINCO DJ-X11

以前からALINCO製カードサイズハンディ広帯域受信機「DJ-X7」、テンキー付きハンディ広帯域受信機「DJ-X81」を持っておりましたが、もっと受信能力が高い受信機が欲しくなり、3月4日にALINCO製テンキー付きマルチモードハンディ広帯域受信機「DJ-X11」を購入しました。

マルチモードハンディ広帯域受信機(ワイドバンドレシーバー)「DJ-X11」はテンキー付きの本格的な受信機で、ALINCO製のハンディ広帯域受信機では最上位機種になります。テンキーで周波数をダイレクトに入力出来ることは「DJ-X81」と同じですが、「DJ-X81」との大きな違いは、2波同時受信が出来ることと、受信可能な電波形式が「AM」、「FM」、「WFM」だけでなく、「CW」と「SSB(USB、LSB)」も追加されていることです。「CW」はモールス通信で使われ、「SSB(USB、LSB)」はアマチュア無線などの電話(音声通信)で使われます。これにより、今までは聞こえなかった通信の受信が可能となりました。また、受信可能周波数も「DJ-X81」は0.1-1300MHzですが、「DJ-X11」は0.05-1300MHzと、少し広くなっております。

既に「DJ-X11」にAORのマグネット基台モービルアンテナ「MA500」を接続して受信を楽しんでおりますが、2波同時受信が可能なので、例えばアマチュア無線の144MHz帯と430MHz帯の呼出周波数を同時に受信する設定にすると、通信を受信するチャンスが非常に多いです。これは本当に便利です。ただ、メインバンドとサブバンドでは受信能力に差異があり、以下のようになっております。

<メインバンド>
受信周波数:0.05-1299.99995MHz
電波形式:オート(自動)、FM、WFM、AM、SSB(USB、LSB)、CW

<サブバンド>
受信周波数:144MHz帯(118-170.995MHz)、430MHz帯(336-469.995MHz)
電波形式:AM、FM

ですので、メインバンドで色々な周波数や電波形式で受信を試みつつ、サブバンドでアマチュア無線の呼出周波数を受信する、という使い方になります。尤も、聖徳太子でも無い限り同時に2波もスキャンして聞き分けるのも大変なので、これで十分実用的と言えるかもしれません(笑)。

今のところ、航空無線(エアバンド)、144MHz帯と430MHz帯のアマチュア無線、AMラジオ放送、FMラジオ放送、海外の短波放送などは受信しておりますが、「CW」のモールス通信や「SSB(USB、LSB)」の電話(音声通信)はまだ受信出来ておりません。近い内に使用周波数をきっちり調べて、受信を試みようと思います。

今年は「DJ-X7」、「DJ-X81」、「DJ-X11」の広帯域受信機3台体制で、色々なアンテナを試しながら無線受信を楽しみたいと思います。

<代表の独り言>
DJ-X11」は「DJ-X81」よりも充電時間が短くて使いやすいです。また、付属のバッテリーパックだけでなく、単三アルカリ乾電池も利用可能ですので、充電する時間が無い時や、充電出来ない災害時などに便利です。